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2009-10-26 19:11:17

続報3 市教委に聞いてみた(校長へのアンケート調査)

テーマ:PTA
10.1の[続報2 市教委に聞いてみた(入会の意思確認の問題)]の続報です。
10.19(月)に、市教委庶務課のT課長より、アンケート調査の結果がまとまったとのご連絡を留守電にいただいた。バタバタしており、当方からご連絡ができたのが10.22(木)の夜。
その日、分かったことと話し合ったことのご報告です。

アンケート(写しが手元にあり)は、各小中学校校長に宛てたもの。発信者は、市教委庶務課庶務係。
タイトルは、「各学校児童・生徒の保護者のPTA加入・会費徴収について」となっている。
記入者について記す欄も設けられている。
質問と解答のための選択肢は、次の通り。

********
① PTAの加入は任意ですが、各々の承諾を得てから加入とし、会費の徴収を行っていますか?
□ 承諾を得た上で加入とし、会費の徴収を行っている。
□ あえて加入の可否を確認はせず、加入として会費を徴収している。
□ その他( )

② PTA会費の徴収方法について
□ 教材費などの集金と一緒に学校で会費の徴収をしている。
□ 単独で学校で現金を集金している。
□ PTAの口座などに振込みをしてもらっている。
□ PTA委員が各々から集金している。
□ その他( )
*********

①について
「承諾を得た上で加入とし、会費の徴収を行っている。」と答えた学校は、中学校4校中4校。
小学校、10校中、4校。
2,3年ほど前にも同様の調査を行ってもらっているのだが、そのときは、中学校で4校中3校。小学校で10校中2校だったとのことなので、「以前に比べ改善されている」(T課長)のは確かだろう。

ただし、非常に不満なのは、「会の性質の説明をしているか?」との質問をするようお願いし、承諾してくれていた(「文言については任せてほしい」とはおっしゃっていたものの)のに、その質問がなされていないことだ。
私が抗議すると、「質問の前段に含めている。」とのこと。
確かに、「PTAの加入は任意ですが、」とある・・。
以前のアンケートにはなかったこの文言を、今回のアンケートでは当方の要請を踏まえ入れてくれたそうだ。
教委から校長宛に出された文書の中で、PTAの性質をはっきりと規定した意義はとても大きいことであり、その点は感謝申し上げたい。
しかし、会の性質を曖昧にしたまま入会の「承諾を得る」というケースがあることを考えると、今回の教委の調査では、悪質な例が見逃される恐れがないとは言えないのである。

「だからこそ、『会の性質を説明しているか?』という質問をしてほしいと要請し、そちらも了解してくれていたのにひどいではないですか。」と率直に申し上げた。

すると、
-----
「承諾を得た上で加入とし、会費の徴収を行っている。」と答えた学校は、当然、会の性質の説明はしているはずだ。そこを飛ばしているのなら、「承諾を得た」などとは言えない。
-----

とおっしゃった。
なるほど、それも正論ですよね。

で、結局、「承諾を得ている」と答えた中学校すべてと四つの小学校に対して、
どのように会の性質を説明しているか?
口頭でか? 文書でか?
電話等で確認していただけることになった。


<承諾を得ずにPTAに加入させている学校への指導の要請>
前回の記事の最後のところで次のような報告をした。
*****
市教委教育部T庶務課長が

「市教委として調べてはみるが、各学校の校長先生のお考えもあるかもしれない…。」
てなことをおっしゃったので、

「校長の考えも何も、適切に意思の確認がなされていないケースが明らかになった場合は、法令と文部省(現、文科省)の通達等を根拠に是正を要請するつもりなのでよろしくお願いします。」
と述べておいた。
*****

今回、小学校10校中、まだ「自動加入・強制加入」の学校が6校あることが判明したわけである。
また、「承諾を得ている」と答えた学校でも会の性質をきちんと説明していない場合が考えられる。
そのような学校への教委としての指導を改めて求めたところ、「指導は考えていない。」とのお答えだった。「以前に比べ改善されているのだから、(もう少し長い目で見てほしい)。」ということのようなのだ。

再度、文部省から教育委員会に対して出されている過去の「通知」の存在を指摘し、また今回は、2008.3に文科省から発せられた「人権教育の指導方法等の在り方について[第三次とりまとめ]」について説明し、さらには、消費者契約法の逐条解説においてPTAがその対象に含まれていることを指摘し、それらの点からPTAに「説明責任」があることは明らかだと主張した
消費者契約法の話は、T課長にもかなり「響いた」ようだ。
(PTAのあり方とは…さん、ご教示、改めて感謝申し上げます。)

当方からの指導の要請は、上司には全然あげてくださっていなかったようなので、教育長や次長にもあげてくださるようお願いしておいた。これは了承いただけた。





1 ■「留学生に聞くPTAシリーズ」
素晴らしいPTAと修羅場らしいPTA
(オープンBBS、記事番号95)にも書いてありましたが、
「留学生に聞くPTAシリーズ」を始めるとか…。


日本以外のアジアの国では
PTAはどうなっているのか…?

とても興味があります。
どうぞよろしくお願いします… ^^

2 ■Re:「留学生に聞くPTAシリーズ」
>里山たぬ子(たぬ子カフェ)さん
日本のPTA問題に関心のある方でも、欧米には存在しない問題かもしれないが、アジアには似たような問題やもっとひどい問題があるのではないかと、なんとなく考えている向きがあるように思います。

「はたしてそうなのか?」
アジアからの留学生(中国・台湾・韓国・タイ・マレーシア・モンゴル+東欧のモルドバ等)に聞いてみたいいと思っています。
もちろん、保護者として学校と関わった学生はほぼゼロですので間接的な情報にはなりますが。
(それにしても、文科省が他国の保護者組織との比較を一切していないということを知った時は、驚きました。)

私は日本語に現われている「主体性の希薄さ・関係性の濃厚さ」という日本文化の問題とPTAの問題とは通底しているのではないかとの仮説を持っています。
その自らの仮説の確認のためにも、この試み、しぶとくやって行きたいと思っています。

※日本語の問題についてはほとんど触れられていないでいますが、できるだけ早くまとめてみたいと思っています^^;。

補足
日本のPTA問題を考えるうえでは、日本の文化の問題のみならず、日本国民の「民主化・脱軍国主義化」の装置として、戦勝国アメリカより全国津々浦々の学校へのPTAの組織化を「強要」されたという側面も無視できないのではと、最近思うようになっています。

応援、よろしくです。