<243> #22

2013-06-21 23:00:24

PTAの入退会自由をめぐる千葉市陳情審査(報告篇)

テーマ:PTA問題の実際的解決をめざして
前エントリへのコメント、ありがとうございました。<(_ _)>

<陳情の内容>
前エントリでは、陳情の「要約版」の方を紹介しましたが、今回は「正規版」の内容を紹介します。

以下に、傍聴者に配布された「陳情文書表(その2)」から、陳情の「要旨」を引用します。
(6.24)追記:「その2」とは、「二回目の締切分のもの」という意味だそうです。

************
PTAは任意加入の団体、入退会が自由であるにもかかわらず、入学時に自動的に加入、退会が自由にできないことを背景に役員の強制やその他の不適切な運営が行われております。また、優良PTA文部科学大臣表彰新基準においても「PTAが任意加入の団体であることを前提に」ということがうたわれております。

優良PTA文部科学大臣表彰新基準に従ったPTAの運営がなされることを求め、下記事項を陳情いたします。


                   <記>
1 PTAは任意加入の団体であり、入退会が自由であること、入会が義務ではないこと、入会していない保護者の児童に対して不利な扱いをされないことを保護者に周知するように学校に対して指導すること

2 入学時に保護者がPTAに自動加入することがないように学校に対して指導すること

3 PTA規約に入会手続き、退会手続きを定めるように学校に対して指導すること

4 PTAからの退会手続き、退会方法を保護者に周知するように学校に対して指導すること

5 会員に対して役員の強要等の強制的な行為を行うことは非常に不適切で社会的なモラルに欠けるため、役員の強要等の強制的な行為をしないように学校に対して指導すること
************

前エントリでご紹介したように、審査の冒頭、まず教委事務局から教育委員会の「考え方」が示され、その後、委員(議員)による審査が始まりました。
審査は、委員(議員)からの教委事務局への質問と意見表明のプロセスを経て、最後に採決という流れで行われた。
なお、審査当日は、教育未来委員11人全員が出席されていた(ように思う)。
(教育未来委員会議員名簿:http://www.city.chiba.jp/shigikai/list_iinkai_kyoiku.html)



<質疑と意見表明>

男性議員A
① 同様の陳情は教委に来ているか?
② 陳情書に指摘されているような役員の強制という事実があるのか?
③ 役員のなり手がいないという声は聞いているか?

教委(生涯学習部長)
① 陳情はないが、保護者から意見は来る。自動加入や退会できない等の問題について指導できないのかという意見が寄せられることがある。教委としては単位PTAに直接指導はできないので、上部組織の千葉市P連に情報を提供し、単位PTAに対して話をしてもらっている。
② 「役員の強制はあるのか」について答える。先ほどから述べているように、PTAは民主的な組織なので、役員選びに当たっては、当然、会員同士の話し合いの中で決まっているものと認識している。
③ 役員不足は全国的な話。ただ、今も述べたように、会員の中で民主的に話し合って役員を決めるのが本来の姿だと考えている。

男性議員A
今のご答弁の通り、学校において保護者同士の中でやはり民主的にちゃんと会議を持って、そこでしっかりとした話し合いがもたれて決めていくことが本来の原則だと私も理解している。
ただ、なり手がいないという問題があって、それを何とかするために、強制とまでは言わないまでも、「強制されている」ととらえる保護者もいて、それが先ほど話のあった教委への申し入れになっているのだと理解した。

陳情の1にあるように、確かに、PTAは入退会自由であるとは思うが、そのことを広報・周知すると、逆にまたどんどんなり手が減ってしまうのではないか。
したがって、先ほども述べたように、当事者同士が決めるのが原則だと思うので、この陳情には賛同しづらい。


男性議員B
この陳情書には「学校に対して指導すること」とあるが、これは、権力主義以外のなにものでもないと思う。こういう考え方を学校に押し付けると、このことだけではなく、他の面でも波乱を起こすだろう。だから、この陳情には、もう、頭から賛成できない。
陳情者は、陳情をする時、もう少し良く考えてもらいたい。


女性議員A
・入退会の手続きがあるところがあるのか?
・各学校ではPTAについての説明をどんな形で行っているのか?

生涯学習部長
・入学式の終了後、保護者に対して、-「学校が」ではなくあくまでも「PTAが」だが-、PTAの役員から、PTAの活動についてのご説明をして、入退会の手続き等についてもお話しされていると聞いている。

女性議員A 
・PTAの加入用紙とかがきちんとあって、その提出をもって「入会とする」というような、手続きを踏んでいる学校はどこかにあるのか?

生涯学習課長(※ここで説明者交代)
加入手続きについても、先ほど話があったように、学校の実情に応じてやっている。

(委員長
「PTAがやってる」ですよね…。

生涯学習課長
まあ、PTAが、です。)

女性議員A
私の保護者としての以前の経験では、確か当時は加入用紙はなかったように思う。
本当に加入の手続きがあるところがあるのか、知りたい。
加入の手続きがないからこそ、今回の陳情が出たのではないか。

そこで、意見を言いたい。
自分がPTAに関わったのはもう10年前のことだが、この問題はずっと前からある問題。ただ、かつてと違うのは、母親でも働く人が増えていることや、シングルの親御さんが増えていること。本当にきゅうきゅうと暮らしている方が増えていて、役員にはなれないという実情があると思う。
だから、PTAも、従来の主婦がたくさんいた時代のスタイルを乗り越えて、新しい形のPTAを作っていく必要があると感じている。
しかし一方で、PTA活動に参加することで学校に親近感を覚えたり、先生とお話ができたり、有意義な部分がたくさんあるのも確か。だから、そのようないい点も打ち出して、充実した楽しいPTAを片方で志向しつつ、やはり、やり方については本当に真剣に、先生方も一会員として参加してもらい、どうやったらたくさんの人に関わってもらえるのか考えるべきだ。

そのためにも、この陳情者にも、まずPTAの活動に関わって中側から変えていってほしい。
学校組織として指導というのは、これは別のことで、できないことだと私も思うので、お気持ちは重々分かるものの、賛成しかねる。


男性議員C
町内会・自治会においても、現場では、高齢のため活動ができないので辞めさせてほしいといった声が出たり、同じような問題が起きている。
私もPTA会長を二年勤めたが、大変な人も巻き込んで盛り上げてきた。趣旨は大変によく分かるが、先に山田議員も述べたように、私も、ぜひPTAの中にいっしょに入ってもらって協力いただきたいと思う。ただ、その中で強要することがないように気をつけてほしいと思う。


女性議員B
「PTAと生協活動は民主主義を学ぶ第一歩だ」と言う学者の話を印象深く覚えている。この陳情者が一番大きく勘違いしている点は、「要旨」記の1に「入会していない保護者の児童に対して不利な扱いをされないこと」とあるが、PTAというのはそもそもその学校に在籍する児童のために活動しているので、入会していようとしていまいと差別をしないのが大原則だ。

自動入会のことを問題にしているが、役員の手間や、入会のしやすさを考えると、「原則自動入会」にしておくのは、ある意味、配慮されている仕組みかなと思っている。
ただ、それがもし強制ということにとられるのなら、そうではないのだよ、ということをPTAの中で皆さんで勉強するのが私はいいと思う。
まさしく、この共助の組織に対して、公権力が介入することはないと思う。

陳情権は誰にも保障されているので、どんなものでも出されることは止められないが、こういうすべてを公で何とかしてくれというのは、これからの私たちの社会に対して非常に心配だ。
そのような次第で、この陳情に関しては、賛成することはできない。


男性議員D
登下校の見守り、ラジオ体操、祭り等、PTAと自治会などが協力してできること。だから、PTAが組織されるのは当然だ。ただ難しいのは役員をどう選ぶか。うちは共働きで女房も含めて役員は一切やっていない。もう逃げ回っていたので大きなことは言えない。
しかし、役員は当然必要になるわけで、難しいところだ。

やれない人はやれない事情を地域でも理解しながら、協力し合うことが大切。だから、強制とかはあってはならないと考える。

事実上、自動加入でもやむを得ないのではないかと思っている。
自動加入であることや、PTA活動が学校中心にやられていて事務局も学校内に置かれていることも事実としてあり、誤解される面があるのは確かだ。
しかし、それなしにはなかなかやっていけないという、やむを得ない面もある。

PTAの中で、いわゆる民主的に、それぞれの会員はお互いの立場を考慮・尊重しながら運営していってもらうしかないのでは。

学校のほうを通じてということにはならないので、教育委員会全体として、保護者との連携をどうするのか考えあう場を設けていけばよい。
いずれにしても、PTAが健全に、活発に活動できるための条件整備を教委にはやってほしい。
この陳情には、賛成できない。


男性議員E・副委員長
会派(自民党)を代表して言わせてもらう。
私もPTAを高校まで入れて8年やった。
そもそも、PTAというのは、自主的、自立的な任意団体なので、教育委員会に頼んでこのようにすべてをがっちりと、一つのルールに基づいて一律的に指導するというのが、まず違っていると思う。
この陳情も、皆さんが言ったように、PTAの中で話し合って解決する問題であり、個人的な感情を含んだ文章が多く見られるので、こういうような陳情は制度にはそぐわないと思う。よって、会派としては賛成できない。


委員長
この陳情に賛成の方は挙手を。
(賛成なし。)

審査終了



<発言議員氏名・所属一覧>(現時点で分かる限りにおいて)
(発言順)
男性議員A:佐々木友樹氏(2回・共産党)
男性議員B:? (大変、失礼いたしました。) 
女性議員A:山田京子氏(2回・市民ネットワーク)
男性議員C:黒宮昇氏(3回・公明党)
女性議員B:福谷章子氏(3回・未来創造ちば)
男性議員D:布施 貴良(9回・民主党)
男性議員E・副委員長:秋葉忠雄氏 (1回・自民党)
委員長:小松﨑文嘉氏(2回・自民党)

※3か月後には公式の議事録が出るそうです。今回のエントリは議事録が出るまでの参考情報とお考えいただければと思います。
筆記に気を取られていたため、発言議員の氏名の確認がおろそかになってしまいました。この点は来週確認できればと思っています。
氏名と発言のマッチングミス、発言内容の聞き違い等がありましたら、ご連絡ください。
至急対応させていただきます。

(6.24追記)
議会事務局に議員の当日の座席位置を確認しました。男性議員B氏は依然はっきりしないのですが(橋本議員と宍倉議員のどちらかではあると思います)、あとの議員に関しては当初のマッチングで間違いなかったようです。





1 ■無題
まるおさん、詳細なご報告ありがとうございます。お疲れ様でした。

「PTAの中で話し合う」という表現が多く使われていますね。
しかし、人間がやっていることで、かつ、「自主的自立的」の美辞の元に明確なルール基準もないままにやっていることですから、「話し合うことも無理、所属するに堪え難い」団体にもいつでもなり得るということも、容易に想像がつくのではないでしょうか。

そうなったときにどこも責任も取らないし苦情も受け付けないくせに、のうのうと学校に居させていることが根本的な問題でしょう。
「自主自立の団体なんだからあくまで会員で話し合え」は、本当に「自主自立」の団体であるときに成り立つ話。
学校にとりついて公有施設占拠して個人情報の横流し受けて勝手に「会員」にしてる団体のどこが「自立」!?
怒りを覚えます。

共働きだから役員を逃げ回ったというDさん。
「PTAが健全に、活発に活動できるための条件整備を教委にはやってほしい」
とあなたも仰っている。
PTAについての正しい知識を、設置させている学校側がきちんと保護者に理解させるように努めることは、「健全に活発に活動できるための条件整備」ではないのですかね?
逃げ回らずにあなたもきちんと関われば、現状のPTAが、議員の皆さんが語っている理想通りにまともに運営されているかどうか、自然と理解できたのではないでしょうか。


2 ■無題
政令指定都市で完全敗北ですか。全議員、しかも人権にうるさい革新系、女性議員からすら賛同を得られなかったのは、何を意味しているのでしょう。

これから同様の陳情を議員にお願いしても、絶対及び腰になるし、もし出されても、一義不再議論で全部門前払いでしょう。さらに政令市の出した結論だから、教育員会は自分たちの都合の良い前例として活用するでしょうね。

内容はともかく、任意団体への公権力行使を躊躇するのは、議員としてはまともな判断だと思いますが、それにしても負け方が良くないですね。
誰が陳情したか知りませんが、決定的なオウンゴールでした。

3 ■Re:無題
>経験者さん
>決定的なオウンゴールでした。

どのような点でそう思われますか?


>任意団体への公権力行使を躊躇するのは、議員としてはまともな判断だと思いますが、

「任意団体への公権力行使」って、陳情のどの部分を指していますか?

4 ■Re:無題
>経験者さん
公有施設を使用させるのに適否判断・外れたら指導をするのは当たり前のこと。
校庭等を他の団体に使用させるときなど、そりゃもうこと細かに学校から条件や指導など入りますが、それが「任意団体への公権力行使」ですか?何言ってるんですか?

判断を誤っているのは議員側でしょう。現に、「実態としてどれくらい強制が行われているのか」「加入用紙がある学校が何校あるのか」などの根拠資料がなんもないのに教委の「…と認識している」「…と聞いている」「実態に応じてやっている」などの発言を元に「感想」を言い合ってるだけのものであって、こんなの審査といえるようなシロモノじゃないでしょう。

結局、こういう議員を選出しこういう審議のやり方を許している市民の結論がこうだというだけで、「誤った判断が多数決で勝ってる」というPTA自体の現状、私たち保護者が日々感じていることとやっぱりマッチしてるねというだけの話です。
(これは余分ですが、そもそも議員を目指すような人はPTA活動においてはフォース=強制側に回りがち、というもともとの個人の属性もあると私は見ています)

だから問題が根深い、と何年にもわたって指摘されている通りで、なにもいまさら目新しい「結果」でもないですし、誰の何の決定的なオウンゴール?意味が不明です。

むしろ、議事の中で「強制していい」と言っている人は一人もいないことが明らかにされたのですから、「事実上の強制がおこなわれている」ことを明確化していく、というのが、仕事をするならその方向かなと思います。これも、まるおさんが別エントリで仰っている通りだと思います。これから陳情をされる方がいらっしゃるのであれば、それ(事実上の強制の証拠)がないと教委にハンドルをとられてしまうという実例であり、参考にもなると思います。


5 ■無題
今回の審査会が、僅差で否決されたならまだ救いもあったが、共産党にも突き放されたんでしょう(笑)。市民から選挙で選ばれた議員が全会一致で否決したんだから、受け入れなきゃ。
ここで、さんざん民主主義のお話をしてますが、自分たちに都合が悪い民主主義は否定するのですか?

そもそも、陳情しなければこんな結論もなかったのだけど。
教育委員会が大喜びするような結果が出んだから、オウンゴールでしょう。
一般時から見たら、ブラジルに大負けして、日本代表をかばっている解説のように見えます。


6 ■Re:無題
受け入れるも何も?否決になったという事実を誰か否定してますか?
と、いうより、陳情じゃなくてもこの手の要望や主張(行政・学校がきちんと介入指導するべき)を認めて教委が動いたことなんてもともとほとんど無いでしょうに。
最初からその前提で「PTA問題」は語られているのに、なにが画期的で経験者さんがそんなに反応してるのかが謎です。
だから、陳情なんかしたら持って行ったナイフで逆に刺されるだけだから、そんなのやる方がおかしい、俺みたいにかわしながら上手く改革したのはすごいだろう、って言いたいんでしょう?
仰ってること前から同じですから、もうわかってますよ。
あなたの主張のおかしいところはもう言いましたんで、繰り返しません。
教委がいっこうに反省も改善もしないという点では、「経験者さん流」であろうが同じことです。

どのみち「PTAの皆さんで話し合って」改善する以外今のところないというのは変わらないし、だからといって「学校が本来指導すべき問題」という主張が揺らぐものでもないですよ。
「民主主義だから学校に責任はないってことでいいよね」と言われても、そんなバカな話はない。
そんなこと(本来正しいあり方じゃないほうに多数決が出てること)なんて、いくらでもあるんじゃないですか?むしろそれこそがPTA問題の本質のような気が…
経験者さんが「受け入れなきゃ」と仰ってるのは、「みんなが白って言ってるんだから白が正しいって宗旨替えしろ」っていうことなんですか?なんかよくわからない。
「みんなが白って言ってることを認めろ!」ということなの?はいそうです、言ってますよ。昔からね。最近では、必ずしも「みんな」じゃなくなってきたな~とも思ってますが。


7 ■Re:無題
(つづき)
革新派女性議員、特に「母親」を売り物にしてる人って、P役員上がりの人多いって印象なので、私はそっち方面がPTA問題を共に考えてもらえる可能性があるなんて今まで1回も思ったことなかったです。経験者さんは、そう思われてたんですか?
念のため、女性Bさんの発言はなにやらP香がすると思ってプロフ見に行ったら、バリバリじゃないですか(笑)まるおさん、ここはきっとマッチング大丈夫ですよ。
「PTAと生協活動は民主主義を学ぶ第一歩だ」っておっしゃった「学者」さんはどなたなのでしょう? 浅学ですみません。
その学者さんの仰る「PTA」は、保護者全員自動入会でくじびき強制のPTAなのかな?

まあいいですよ、私のグダグダは。どっちみち横槍にしか過ぎません。
主であるまるおさんの第2の質問にお答えくださいませ。


8 ■Re:Re:無題
>ぶきゃこさん

私が発言すると、どうしてそんなにムキになるんですかね?(笑)


9 ■千葉市教委の生涯学習部
>まるおさん

面白いリポートに感謝します。
ご存じのように、昨年の3月時点で、千葉市教育委員会事務局生涯学習部生涯学習振興課は、市民からの問い合わせに対して、「PTAは任意団体であり、加入を強制するものではございません。学校又はPTA役員からの説明が、強制加入と感じられたとのこと、誠に申し訳ございませんでした。また、学校が、PTAに加入しないことを理由としてお子さんへの対応が変わることは一切ございません。」と回答していました。
そして、今年の6月にリポートいただいたような市議会委員会があったという事実は、実に面白いことであると思います。
この委員会の委員である市議会議員は、皆さん、PTAの現状について、ご自分でリサーチしないまま討議したような印象も受けます。

10 ■ありがとうございます
千葉市、6/17、18は特に暑い日でした。傍聴、本当にお疲れさまでした。また、詳細なご報告を早々とありがとうございます。

陳情内容を拝見しまして、陳情を出された方(団体?)がPTAに対してよくご研究なさっておられる様子が、私は伺えました。


陳情内容は下記5項目とのこと。

(ブログ本文から抜粋)

1 PTAは任意加入の団体であり、入退会が自由であること、入会が義務ではないこと、入会していない保護者の児童に対して不利な扱いをされないことを保護者に周知するように学校に対して指導すること

2 入学時に保護者がPTAに自動加入することがないように学校に対して指導すること

3 PTA規約に入会手続き、退会手続きを定めるように学校に対して指導すること

4 PTAからの退会手続き、退会方法を保護者に周知するように学校に対して指導すること

5 会員に対して役員の強要等の強制的な行為を行うことは非常に不適切で社会的なモラルに欠けるため、役員の強要等の強制的な行為をしないように学校に対して指導すること

(抜粋終了)

1と5の内容のみの陳情であった場合、可決されたのでは?
第1STEPとして1と5の陳情通過を目指し、可決後、第2STEPとして2~4の陳情を提出する方法もあるのかもしれない、と思いました。


保護者会がある、ある市内公立保育所では、保育所職員の方(市の公務員)は保護者会会員ではありませんが、保護者会に対して(保育所職員の方が)適切に助言くださいます。

助言例:会費が高い。会費を集めるから、何かやらなくてはならなくなり、仕事ができる。現行は節約可能。だから減額を。
→会費減額、活動内容縮小成功

過去、市教委から、「PTAから教委が訴えられるため、PTA組織・活動内容・会計に対して市教委が指導を行うことは難しい」とお聞きしております。
PTAへ適切な助言を行える立場にあるのは、学校長・教頭と思います。月刊プリンシパル『校長のためのPTA学入門』、校長会・教頭会の研究会に活用していただきたいです。

11 ■Re:千葉市教委の生涯学習部
>姫路さん
「PTAは任意団体であり、加入を強制するものではございません。学校又はPTA役員からの説明が、強制加入と感じられたとのこと、誠に申し訳ございませんでした。」

と、「学校」によるPTAがらみの不適切行為について、教委が保護者に対して謝罪していますね。
学校の行為がらみで謝罪をしておいて、その学校を指導しない(あるいは、できない)とは、非常におかしな話ですね。

そう言えば、審査において、教委は単位PTAには直接指導できないと何度か強調していましたが、「学校への指導」に関しては、意図的にか、一度も言及していませんでした。
ここは、生涯学習振興課によく話を聞いてみたいところです。

>この委員会の委員である市議会議員は、皆さん、PTAの現状について、ご自分でリサーチしないまま討議したような印象も受けます。

現場で話を聞いていた者として、その御印象はまさに事実だと思われます。
それから、当該回答の存在についても、委員のだれもが知らないのではとも思います。
(少なくとも、全く話題にのぼりませんでした。)

>千葉市民さん
>1と5の内容のみの陳情であった場合、可決されたのでは?

確かにそうかもしれませんね。

12 ■追記しました。
発言と議員氏名のマッチングと、「陳情文書表(その2)」の、「その2」の意味について追記しました。

13 ■Re:Re:千葉市教委の生涯学習部
>まるおさん
>教委は単位PTAには直接指導できない
とお書きになっておられます。
ここ、逆手にとって、単位PTAが教委に助言を求めた場合、指導できる、かもしれません。
社会教育法 第十一条をご参照ください。
単P内部のネゴが大変かもしれませんが。


14 ■無題
もうそろそろ、PTA改革も視点を変えたアプローチをした方が良いと思います。

今年私の長男が国立大学の工学部に入学しました。
親バカで入学式に行きましたが、工学部という従来は男ばかりの学部に、意外に女性入学者が多いのにびっくりしました。この女子学生たちは将来企業の総合職として活躍していくでしょう。社会にとっては、彼女らが結婚、出産してまた社会の第一線に復帰してもらえるのが理想なのでしょう。
しかし出産という女性にとって大きなハードルを乗り越えても、子育て時のPTA活動が女性のキャリアにとって大きな障害になりつつあります。

この10年で母親の有職率は一気に高まりました。それなのに、第一線で活躍する女性のキャリアを考慮したPTA活動になっていないのが現実です。
誤解を恐れずに言えば、平日有休を取らせて、有能な女性にベルマーク集計をやらせることが、社会にとって有益なのか・・。
こういう話をすると、ある筋から強烈な反発が来ますが(笑)

時代にあったPTAの新しい運営方法を考えていくべきだと思います。そしてそれを、行政にフィードバックしたらどうでしょう。


15 ■情報提供です(千葉市長所信表明)
情報提供です。

再選(2期目)千葉市長が、所信表明で、地域本部とコミュニティースクール導入を述べられました。
http://kumagai-chiba.seesaa.net/article/367562984.html

千葉市長は、ご自身のブログやTwitterで、2歳と0歳のお子様がいらっしゃること、市内公立保育所を利用されていらっしゃることを公表しておられます。


16 ■Re:情報提供です(千葉市長所信表明)
>千葉市民さん
千葉市って、市議会議員や教育委員の不勉強ぶりはさておき、「ちばレポ」に明るい可能性を感じます。http://www.city.chiba.jp/shimin/shimin/kocho/chibarepo.html


17 ■Re:ちばレポ
> 姫路 様

>>「ちばレポ」に明るい可能性を感じます・・・コメント16

はい。リンク先(千葉市HP)の通り、主にハード面(道路環境)における、市内の地域課題を、市民が写真付きレポートとしてWeb上へ投稿する試みです。

ちばレポ 社会教育(ソフト面)版があると、PTA問題が健全化されると思います。

千葉市VC ボランティア活動の心得の原則・10ヶ条の心得は、市教委・各学校がPTAバージョンとして率先して啓蒙すべきと考えます。
http://www.chiba-shakyo.com/vc/siru4.html
↑↑↑オススメのページです↑↑↑



18 ■栗東市学童の保護者会の場合
栗東市の学童の事例です。参考まで。
栗東市社会福祉協議会からの保護者会についての回答
「(抜粋)栗東市、栗東市社会福祉協議会により以下の点について栗東市学童保育連絡協議会にお願い(アドバイス)させていただきました。
<1、2、について>
会費をとるのであれば、入退会届は必要。
「全員で」など強要してはならない。
持続可能な保護者会を目指して欲しい。
<3について>
本会は、運営規約を次のように変更します。(案)
(秘密の保持)
23、個人情報の保護
(1)指導員は、児童及び保護者のプライバシーの保護・人権について十分留意するとともに、業務上知り得た秘密を漏らしてはならない。
(2)保護者は、児童及び保護者のプライバシーの保護・人権について留意する。
保護者負担の軽減等を考え、以下の取り決めとしています。(実施中)
1、保護者によるボランティアは受け入れない。(保護者会との共催事業はこの限りではない。)
2、ボランティアが必要な事業は行わない。
3、保護者はあくまでも「参観」という形以外は受け入れない。

<4について>
保護者会との共催事業(お泊まり保育)は認めております。ただし、保護者会に入会していない児童を区別するような事業の場合、お断りしています。
また、指導員による本会事業以外の現金の取り扱いは原則禁止としています。

施設利用に関しましては、現時点ではお断りすることができません。ただし、保護者会による文書を学童BOXを使用し配布される場合は、内容を確認し、不適切な内容の場合はBOX使用を禁止します。


以上

PTAと同様任意団体であり、こうした対応を学校がしてくれればと思います。

19 ■コメント、ありがとうございます。
またまた超遅レス、失礼いたします。

>千葉市民さん、姫路さん、義勇兵さん
貴重な情報、ありがとうございます。

義勇兵さんの情報は、御ブログのエントリを合わせて読ませていただくと、より分かりやすくなりますね。
御地社会福祉協議会の今回の対応は、教育委員会も当然なすべき対応だと思います。
貴重な先例をお作りいただき、感謝です。

20 ■陳情者
本陳情の陳情者です。
傍聴とBlogへの記載ありがとうございます。
数名の議員の方と電話でお話ししたかぎりでは、「PTAの役割を理解していただいて、学校の運営にご協力ください」というスタンスなので、PTAの弱体化、将来的な消滅につながりかねない今回の陳情には反対の立場のようです。
何本か陳情を出していて本命は給食アレルギーの方だってので、PTAの陳情は市、議会の立場把握と議事録への記載がメインでした。準備不足で不採択となった言い訳ですが。

21 ■Re:陳情者
>陳情者Yさん
遅レス、失礼いたしました。

>「PTAの役割を理解していただいて、学校の運営にご協力ください」というスタンスなので、PTAの弱体化、将来的な消滅につながりかねない今回の陳情には反対の立場のようです。

確かに、議員さんたちの頭の中では「PTAへの参加」と「学校の運営への協力」とが固く結びつけられていましたね。
両者は絶対的に結びついているものではなく、「PTAへの参加」以外の学校への協力もあるはずなのですが…。
そして、そのような考え方は、右も左も、男も女も、老いも若きも関係なかったことが、私的には非常に新鮮でした。

熊本でPTAが訴えられたことは、御存じでしょうか。
念のため、朝日新聞の記事をリンクしておきます。
http://blog.goo.ne.jp/ihoupta
http://www.asahi.com/articles/ASG726600G72TLVB00N.html

22 ■Re:Re:陳情者
情報リンクありがとうございます。裁判の件は各PTA問題のBlogを通じて知っております。
正直、やっとここまで来たかという感じです。

自分自身でもPTA退会も考えましたが妻の反対(波風を立てたくない)にあい、まあ問題が起こるまではこのままかなというスタンスです。

千葉市では学校支援地域本部はスタートしますが、コミュニティ・スクールは教育委員会へ人事に関して意見できることが問題なのか?検討レベルでお茶を濁していますね。

裁判で勝訴判決(熊本なり自分で起こしても良い)をもらって、違法団体に教員管理職を加入させるな、教室貸与させるな、という方向性もありかな、となんとなく思っています。
入会意思確認なしの自動引き落としで告発してもいいですが、なんの罪になるのか調べんといかんですね。

議員さんの経歴を見ると単P会長、市P連だの教員だの保護者会だの何とか会だのいろいろあります。
それらをなくしかねない案には賛成しないだろうなと陳情だしてからあらためて思いました。